慶良間諸島で障害者ダイビングを楽しんできました (その2)

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はじめに

前回の記事ではダイビングについて書くつもりが、思っていた以上に文章量が多くなってしまい、神戸から座間味へのアクセス手段についてだけで終わってしまいました。普段は文書量を増やすのに苦労しているのですが…。今回はいよいよメインテーマのダイビングについて書いていこうと思います。

ホテルはやはりバリアフリーではなかった

ホテルの入口は階段

本題のダイビングの話に入る前に宿泊したホテルについてです。事前にインターネット検索で建物の入り口に段差があることはわかっていました。ただ、「裏口はひょっとしたらいけるのでは?」と淡い期待を抱いていましたが、どちらもしっかりと段差がありました。そのため「空き時間にふらっと近所を散策する」なんてことはできないことがわかりました。「天気が悪いとはいえ、せっかく離島に来たのに部屋でテレビはもったいないな」と思いましたが仕方がありません。また客室には車いすでも入ることができましたが、ユニットバスの入口にかなりの段差があり、「ダイビングの後のシャワーをどうするのか ?」という不安を感じました。

ホテルの夕食

ただ今回は朝食と夕食が付いていて、食事をするために外出する必要がなかったのは救いでした。またホテルのスタッフも親切で、ホテルを出入りする時に車いすを担ぐのを手伝ってもらえたので非常に助かりました。離島のホテルではありますが、外国人旅行客が何組かいたのには驚きました。

いよいよ慶良間の海へ

座間味島2日目になり、いよいよ海に潜る日になりました。ホテルからダイビングボートに乗る港まで徒歩数分。送迎の車に車いすをいちいち載せるのは面倒なのでのんびり歩いて移動しました。
今回お世話になったダイビングショップ「あなたの清」のボートは比較的大きめでした。ボートが小さく車いすを載せるスペースがなかったら、床にキャンプ用のマットを敷いて「横になって移動」することも考えましたが、スペースが十分にあった上に床板のネジで怪我をする心配もあったので車いすごと乗船することにしました。ボートにリフトなどはないので、乗船するときは車いすを数人がかりで担いでもらう必要があり大仕事です。重度障害者が気軽にダイビングをするには、ボートへの移動方法やトイレなどボード上の環境をもう少し改善する必要がありそうです。

車椅子のままボートへ

港を出港してから波の穏やかな海を数分ほど行ったところで最初のポイントに到着。港からダイビングポイントが近いのも慶良間の特徴なのかもしれません。港を出ると波で船が揺れることが多いのですが、今回は周りに島があるためかあまり船が揺れることもなく、車いすに乗っている私にとっては幸いでした。

慶良間の海に潜ってすぐにウミガメと遭遇!

海に潜っている様子

最初のポイントに到着したら、海に潜る準備を始めます。ウエットスーツは港の時点であらかた着ていますが、首の部分がきつく完全に着てしまうと首が詰まって息苦しいので潜る直前にチャックをしめます。ボート後方の梯子の近くまで車いすを寄せ、そこからは数人がかりで海に入ります。ダイビング機材は海に入ったところで仰向けになり装着します。マスクを装着後、きちんと装着できているか確認してからいよいよ海に潜ります。
2年ぶりに海に潜りましたが、透明度が高く海底までよく見えました。久しぶりに潜るためこまめに耳抜きをしてもらいながら潜っていきました。ちなみに使用するマスクはフルフェイスタイプで鼻からでも呼吸ができるという長所があります。私が潜る時は一緒に潜ってもらうダイバーに抱えられるような形で潜っているので相手からは私の表情は見えません。そのため首を振ることで意思疎通を行います。頚損の知人に「怖くないの ?」と良く聞かれますが、私はあまり怖いとは感じたことはありません。

いきなりウミガメと遭遇!

慶良間の海は透明度が高いので海の底までよく見えます。あまり透明度が高すぎると「どこまで潜っていくのだろうか?」と不安になりますが、今回のポイントは船の真下が水深数メートルぐらいと浅いので比較的落ち着いて潜ることができました。サンゴ礁の海に潜った直後にウミガメといきなり遭遇!いくら慶良間の海でもなかなかこんな機会はありません。近づいても逃げることもなく一緒に写真撮影することができました!
この日は時折雨の降る天気で海から上がると震えが止まらず、船長さんが気を利かせてバケツのお湯をかけてくれました。おかげで震えは止まりましたが、車いすのクッションはずぶ濡れに…。 らかじめビニール袋をかけておくべきでした。

港近くにいた猫。まだ子猫なのかも。

昼にいったん港に戻って昼休憩。飲食店も数件ありましたが、段差のある店舗ばかりで売店で弁当購入して食べました。ベンチで食べていると野良猫が寄ってきました。猫が多いのも離島ならではの風景ですね。

停泊中のフェリー

港には 1日1往復のフェリーも停泊していました。数年前に新造船になってバリアフリー設備も整っているとインターネットには書かれていました。電動車いすでも乗船する時にタラップが利用できるのか、それとも車両用の甲板から入るのかは調べてみないとわかりません。
今までダイビングをする時、海に潜るのはいつも1日2本だったのですが、今回は午前中に2本潜った後、午後にもう 1本の計 3本も潜ったのでかなり疲れました。ホテルの出入りで毎回担いでもらうことを考えると日中の間潜っていたのは良かったと思います。さすがに疲れていたのでこの日はよく眠りました。

ダイビング2日目はちょっといい天気

ハリセンボン

ダイビング2日目は少し天気も良くなって時折日が差していました。太陽の光が差すと透明度の高い慶良間の海がよりきれいに見えました。この日の1本目はハリセンボンと出会いました。本当にふくれるととげとげになるんですね。

サンゴに群れる魚

さまざまな種類の魚が群れています。熱帯の海なので色とりどりの魚がいて見ていて飽きません。サンゴ礁の周りにはたくさんの魚がいるのに対し、それ以外の場所では時々大型の魚がいるだけで小魚はほとんどいません。サンゴがあるから多種多様な生物がいるということがよくわかります。

おチンアナゴは目の前にいたけれと…

最後はチンアナゴのいるポイントで潜りました。最近水族館でも人気のチンアナゴは砂地に生息しています。実際今回も顔を出していたそうですが、裸眼視力が 0.1以下の私には砂と同化してしまい気がつきませんでした。ウミガメも目の前にいて写真にしっかりと映っているのですが …。フルフェースのマスクにはレンズに度数がついていないんです。こうしてあっという間に 2日間のダイビングが終わりました。

慶良間の海はおすすめ !でもバリアフリーにはちょっと難あり

私が帰った翌日から沖縄の天気はよくなって夏本番を迎えたみたいでちょっとタイミングは悪かったですが、それでも 2日間とも海に潜ることができ、様々な生物を見ることができたのは本当に良かったです。慶良間の海は「世界で2番目に美しい海」と呼ばれるだけあって透明度が高く、色とりどりのサンゴに群れる生物の種類も多かったです。
本当は皆さんに是非ともお勧めしたいのですが、バリアフリーの面ではちょっと難があるので電動車いすの人にお勧めしにくいのが残念ではあります。島へのアクセス手段となる高速船や宿泊施設のバリアフリー化が進めば、どんな人でも訪れやすくなるので今後に期待したいです。 着替えや移乗など陸上での介助者をどう確保していくのかという課題も残ってはいます。今までは両親のサポートを受けていますが、これから先も続けていくにはこの問題を解決しなければなりません。
障害があってもなくても海に潜ってしまうとあまり関係がありません。そんなところがダイビングの魅力ではないかと思います。実際今回の参加者の中には 80代でバリバリ潜っている方もいます。この記事を読んでダイビングに興味を持ってくれた方がもしいたら幸いです。

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