Windows音声認識を使用してPCを操作する

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身体に障害があり、通常のパソコン操作のできない人がパソコンを操作するには様々な方法があります。頸髄損傷者ではマウススティックを口にくわえてキーボードを操作したり、マウスの代わりにトラックボールを顎で操作する方法が代表的で病院のリハビリでもよく行われていると思います。この方法なら高価な機器を導入しなくても利用できるというメリットがありますが、マウススティックをくわえている歯への負担が大きいです。私の場合は上の前歯がブリッジなのでこの方法は不向きです。マウススティック以外の方法も色々ありますが、福祉機器はどうしても価格が高くなってしまいます。
私が在宅生活に戻った当初に勧められたのは音声認識ソフトの「ドラゴンスピーチ」と入力支援ソフトの「オペレートナビ」でした。オペレートナビはスイッチで入力操作をするため、周りの人に入力内容を聞かれなくてすむという点ではとても魅力的でしたが、やはり価格面で難があり、結局ドラゴンスピーチを導入することにしました。
ところが、当時使っていたパソコンのOSをWindows VistaからWindows 7に移行した時に利用できなくなってしまいました。そこで代替の手段として導入したのが Windows音声認識でした。もうかれこれ12年以上利用していていますが、頚損仲間の間でも未だに認識度は低く、あまり利用している人はいないようです。そこで今回はWindows音声認識について紹介したいと思います。

Windows音声認識とは

Windows音声認識はマイクロソフトが提供する音声認識ソフトです。このソフトはウィンドウズのユーザー補助ソフトとして標準装備されていて、もちろん無料で利用することができます。ソフトのセットアップをすればマイクを使った音声認識で文章の入力やインターネット閲覧等のパソコンの操作が可能になります。セットアップについてはマイクロソフトのサポートページに詳しく書かれているので参考にしてみてください。

https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4027176/windows-10-use-voice-recognition

音声認識ソフトを利用するにはマイクはもちろん必須のアイテムになります。マイクにはヘッドセットマイクやスタンドマイク等の種類があります。マイクの位置が口元に近く、口元からの距離も一定のヘッドセットマイクの方が認識精度は高くなりますが、比較的静かな環境であればスタンドマイクでも問題ありません。私も以前はヘッドセットマイクを使用していましたが、電動車いすを使用している場合に「有線だと移動するときに着脱の手間がかかる」のでスタンドマイクに変更しました。ただ、今のところ自宅では基本的に介助用の車いすを使用しています。

Windows音声認識できること

Windows音声認識では音声による文書入力以外にも様々な事を実行できます。インターネットを立ち上げたり閲覧することもできますし、マウス操作を音声で行うこともできます。音声でパソコン操作できるソフトは他にあまりありません。これはこのソフトがもともと上肢障害の人向けに作られたという事もあると思います。私がWindows音声認識を使用している一番の理由はこのことです。
文書入力においても入力した単語の修正ができる等の機能があります。Googleの音声認識では入力した単語の修正は音声ではできないので Windows音声認識ならではの機能だといえるでしょう。文章を修正できる機能はドラゴンスピーチにもありましたが、ここ数年最新版が発売されていない状況です。

Windows音声認識の良いところ

Windows音声認識の優れているところは、「文書入力だけでなく、文の修正やwindowsの操作までできる」というところです。正直言って認識精度はGoogle等と比べるとかなり劣りますが、入力した単語の修正を音声で行うことができるのは上肢に障害のある頸髄損傷者にとっては大変助かります。マイクさえあれば PC操作全般を音声で行うことも可能です。もちろんソフトのフリーズした時に代替手段があった方が万が一の時に役に立つと思いますが…。
Windows音声認識を使用中に何かのトラブルで Windows音声認識が終了してしまう事がたまにあります。そんな時の対処法として Windowsの音声アシスタント「コルタナ」を利用する方法があります。あらかじめ設定で「コルタナさん」と呼び掛けるとコルタナが立ち上がるように設定をしていれば、ソフトが落ちた時に「コルタナさん、Windows音声認識を起動して」と言えば、Windows音声認識が立ち上がります。この方法を使えば音声のみでソフトの再起動ができるので、いちいち誰かに操作してもらう手間が省けます。ただ、コルタナが今後も利用できるかどうかわかりませんが…。

Windows音声認識の残念なところ

音声でいろいろな操作ができるフリーソフトとして役立っている Windows音声認識ですが、残念なところもあります。それは「認識精度がそこまで良くない」ということです。Googleの音声入力と比べるとその差は歴然です。早く文章を入力したい人や文章の修正が自分でできる人にはあまりお勧めはできません。キーボード操作やマウス操作ができる人はGoogleドキュメントで音声入力であらかた入力して、後で間違っている部分を修正する方が早いと思います。
逆に「音声入力でPCの操作までやりたい」という人にはWindows音声認識が有効だと思います。Googleドキュメントの音声入力で文書を作成して、文の修正や編集等はWindows音声認識を利用するという使い方もありだと思います。

気になったら一度試してみて

身体に障害がある人のPC操作方法は様々な方法があり、今後もいろいろな手段が増えていくでしょう。その中でも音声認識ソフトは導入へのコストがあまりかからず、一度試してみるのに比較的ハードルが低い方法だと思います。「音声入力がちょっと気になった」という人がいたら、是非一度試してみてはいかがでしょうか。

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